九重(温泉のページ)



























九重周辺温泉のページ



 ここでは九重山群周辺に点在する温泉を紹介します。なお、九重町には九重九湯と銘打つ温泉がありますが、このページはあくまでも私的に選んだ温泉で、九重九湯とは関係ありません。また、入湯料などは変更の可能性がありますので、ご了承下さい。

 


目次




 九重周辺温泉地図




1.長者原温泉


豊後中村からバスに乗って、九酔渓を経由して、長者原に着く。正面には三俣山がどっかりと座っている。長者原のバス停を中心として、温泉場が点在している。単純泉。熱い。約80度の硫化水素泉。長者原にはホテルや国民宿舎「コスモス荘」から生まれ変わったオーベルジュ コスモス(0973-79-2221)など約10軒の宿があるので楽しめる。法華院温泉山荘別館「花山酔」(℡ 0973-79-2230) は入浴500円。旧九重ハイランドホテル跡地にはトライアルが経営する「トライアル温泉郷 虎乃湯」がある。安く掛け流しの湯に入りたい人は、最も登山口に近い「長者原ヘルスセンター」(昔のバスセンター)を利用している。入浴350円。(ただし、すごく熱い)すぐ前には無料の足湯もある。


「花山酔」は2015年4月1日より法華院温泉山荘が運営し、「法華院温泉 別館 花山酔」としてスタート。

 

2.白水温泉(鉱泉)

しらみずこうせん。有名な男池から東に2キロ行ったところ、阿蘇野高原に湧く冷泉で、ここに黒岳荘と白泉荘がある。ここは9度のアルカリ性炭酸泉で、そのままわき水に砂糖を混ぜてを飲むと、やや酸っぱいソーダ水である。現在ではポリ缶を持って行列が出来るほどにぎわっている。旅館でもヤカンにたっぷりの鉱泉水と砂糖の山盛りが出る。グラスに砂糖を入れて、ヤカンの水を入れればいわゆる「ラムネ水」のできあがり。もちろん、浴室も冷泉と温湯があり、交互にはいると効用が増すそうである。

 

男池

水を汲みにくる観光客でにぎわう男池

3.筋湯温泉

筋肉痛に効くので筋湯で、無色無臭の単純泉。うたせ湯が有名である。もちろん筋湯の中心地にある公衆浴場の共同湯「打たせ湯」(男女別浴)のうたせがよく知られている(年中無休、利用料金400円、営業6時~21時30分)。昔は、うたせのある浴槽のすぐ横が脱衣所で、大変不便だったが、新しく脱衣所が狭いながらも設けられ、トイレもある。引き戸を開くと、大きな浴槽と有名な「打たせ」が滝のように流れている。山歩きの後の筋肉疲労をとるには最高。入るには入り口の自動販売機で入浴用コインを購入して、くるくる回転式の改札口で、コインを入れてから一人ずつ改札を抜けていくことになる。お風呂の後は、目の前のみやげ物屋「甲斐商店」でよく冷えたラムネをどうぞ。コーヒー牛乳もある。地元の牛乳もうまい。腰に手を当ててグビグビとやってもいいが、「打たせ湯」の前にベンチがあるので、そこで涼みながらいっぱいやりましょう。なお、裏手には憩いの広場があり、公共トイレと足湯が用意されている。さらに奥の方には内風呂の「薬師湯」と露天の「岩ん湯」がある。
 せんしゃくの湯は源泉で、7時~21時利用可。但し混浴。近くのホテルでうたせが楽しめる。ここは、素泊まりも出来るので、湯治が出来る。他には筋湯観光ホテル(℡ 0973-79-2231)。

 

4.七里田温泉

大船山・黒岳の南方にあるのが、これまた炭酸泉(正式には芒硝重炭酸土類泉)で有名な七里田温泉。男女別浴。ここは、浴室の窓は閉め切らないようにと注意があるとおり、かなりの量の炭酸ガスが出ている。よって、入浴中に倒れた人がかなりいる。要注意。兎寝川のほとりの盆地に位置する。入ると全身泡だらけになる。鉄分のせいで、湯船も洗い場も茶色になっている。共同浴場以外に大船荘(℡ 0974-77-2031)もある。なお、七里田温泉ではないが、赤川温泉として国民宿舎久住高原荘(℡ 0974-76-1211)は温泉宿で、料理はボリュームたっぷりである。ログハウスもある。入浴のみも可。赤川荘(℡ 0974-76-0081)はコロイド硫黄泉の大露天風呂がある。

 

5.筌ノ口温泉
                       


川端康成が愛した御宿小野屋(2004年4月に閉館)があった筌ノ口(うけのくち)温泉。旅館 新清館は健在。別に、公衆浴場(男女別浴)もあり、ゆったりと入ることができる。重炭酸土類泉で鉄分、硫黄をかなり含む温泉で、鉄錆の臭いがする赤褐色のお湯。24時間開放。入浴客は入口の薬師如来を拝み、入浴料金筒に入金する。タオルが茶色に変わるので要注意。この茶色になったタオルをもって、法華院に上がり入浴すると、たちまち黒くなるそうだ。さらに、このタオルを星生温泉に浸けると、なんと白くさらしたようになるとのこと。誰か試してください。
(嶋田裕雄氏著 「九重の自然」より)
 

 

川端康成が泊まった御宿小野屋の部屋

筌ノ口温泉(川端康成の泊まった部屋)

6.法華院温泉


詳しくはアウトドアの項目の「ガイド」欄でその位置を確認してほしいが、ここに行くには徒歩しかない。最低1時間半の山歩き(ふつう2時間かかる)で、汗がたっぷりでたところで、この坊がツルの南西に位置する法華院温泉に入る。そのことに九重登山の醍醐味を見いだしている人も多いはずである。要予約。
 「法華院」という名は、温泉場付近にあった天台宗の九重山法華院白水寺という寺の名から来ている。明治の神仏分離令により白水寺は廃寺となり、修験道場としての「弘蔵坊」のみ明治以降も九重山大明神の神主として残った。1882年に本坊が焼け落ちてからは、温泉場として再出発した。これが今の法華院温泉である。
 標高1303m。木造二階建ての一軒宿(℡ 0974-77-2810)。土類硫化水素泉で、いわゆる「卵が腐った」においのする温泉らしい温泉で、色は乳白色。だったのだが、硫黄山の噴火前あたりから、色は透明に変わり、泉質も「単純泉」になってしまった。だから、昔のような「卵が腐った」においはしなくなった。ただ、白と茶色の「湯ノ花」は相変わらず。
 お風呂の位置が2003年に変更され、今まで客室棟1Fから、食堂のある棟の1F(階段を下りる)に移動した。(かなり前にはここにお風呂があったが)夏前に改築され、浴槽も大きくなった。それに、外には見晴台があり、大船山が一望に収めることができる。ただし、外の通路から丸見えだが。女湯は奥まっているが、外に出るときはご用心。石けんなど使用不可。
 湯上がりのビールがおいしいが、宿で購入すると運搬賃で割高なのを覚悟しよう。温泉だけ利用の人は、せっかく汗を流した後だが、家に帰るには再び汗をかかねばならない。
 

 

法華院温泉のラウンジ
ラウンジ
法華院温泉の夕食 
夕食 
法華院温泉の新しい浴槽(展望台あり) 
お風呂 

7.牧の戸温泉・星生(ほっしょう)温泉


牧の戸温泉は硫黄泉。九重観光ホテル(℡ 0973-79-2211)がある。牧の戸温泉の名はヒマラヤ登山で有名な槇有恒氏の命名による。内湯と露天風呂があり、滝湯もある。星生温泉はその牧の戸の下、長者原よりにある温泉で、酸性緑礬泉という変わった泉質のもの。
 九重星生ホテル(℡ 0973-79-3111)がある。星生山の8合目から湧いている温泉をパイプで引いているとのこと。その「山恵の湯」(入浴料大人800円)は内風呂もいいが、何と言っても4種類の源泉掛け流しの露天風呂が気持ちよい。硫黄泉や単純泉、冷泉などあり、近くにそびえる三俣山を眺めながら入る温泉は登山の疲れを癒してくれる。大浴場は日替わりで男女風呂がかわる。下駄箱のロッカー代100円は帰りに戻ってくるが、浴室の貴重品入れロッカー代200円は戻りませんので、男女で来た人達には係の人が「どちらかが貴重品を預かった方がお得ですよ。」と親切に教えてくれる。今や、登山後の温泉はココと決めている人達が多い。
大分県玖珠郡九重町田野230番地TEL:0973-79-3111 FAX:0973-79-3454) 

 
 
 

8.寒ノ地獄


長者原から車ですぐのところにあるのが有名な寒ノ地獄。単純硫化水素泉。しかしその温度は13度。つまり水より冷たい冷泉。緑色の苔や黄色の硫黄分が浴槽に染みついている。多くの訪問客は見物のみで、入浴は混浴でしかもギャラリー付きなので、当然水着が必要。
 水虫などの皮膚病・リュウマチなどに薬効がある。浴場奥の薬師如来の祠には1857年に当時の人がこの温泉に入って、不治の病を治した旨の銘文があるので、江戸の頃からすでに知られていたようである。
 5分から10分入ると舌の根もあわないほど「ガクガク」してくる。そこで急いでとなりの暖房室に入り体を温める。この繰り返しにより冷泉の成分がしみこんで効果が上がるとのこと。水虫など皮膚病に卓効有り。入浴700円。7月1日から9月30日までで、水曜日利用不可。9時~17時。上記の通り、水着着用、混浴。(℡ 0973-79-2124)

なお、2023年夏より「暖の地獄」と銘打って、薪ストーブサウナを開始する予定。

 

「旅まくら 小沢昭一的こころ」より
寒の地獄は、標高1000メートルの長者原にわく鉱泉でありまして、浴びてよし、飲んでよし、当初は傷ついた猿が入ったのだそうでありまして、不思議に思った土地の猟師が自分でも浴びてみると、実によく効く。以来、この鉱泉が開かれたと言われております。硫黄泉でありまして、皮膚病、神経痛、リューマチ、痔、婦人病、胃腸病、ぜんそく、中風、精神病、性病に効能があるとございます。ま、何にでも効くようでありますが、性病は淋から梅、わけても変性梅毒にいいとある。変性の梅ちゃんとはどんな病気か存じませんが、プロデューサーには、なにやらうってつけのお湯でありましょうヨ。それにしても、プロデューサー氏の悲鳴はいったい何なのか。
 「小沢さん、こ、これ温泉じゃない。温泉じゃない。み、み、み、水だ。チ、チ、チメタイ。ブルブルブル。」
 だからご注意申し上げたでしょう。寒の地獄という以上、身を切るような冷たい水に相違ないって。あんた、自業自得だよ。
 「で、でも、効くんス、そ、それに、すぐ、混浴になるんス」


たしかに、混浴ではあるが、男も女も水着着用で入っている。3分から10分入ると、ふるえがとまらなくなり、急いで隣のボイラー室に入り、毛穴に入った湯ノ花をストーブであぶりこみ、暖をとる。そうすれば効果があるといわれる。

 寒の地獄のうた
 「治してくるぞと勇ましく 誓って家を出たからは 病直さず帰らりょか 冷たい温泉見るたびに 瞼に浮かぶ妻の顔」 2番に続く

 

9.湯坪温泉


飯田高原から筋湯に行く途中にある隠れた名所である。単純泉。ここは民宿が多く、ゆつぼ亭(℡ 0973-79-2698)・御宿泉水(℡0973-79-2717)・河原湯(℡ 0973-79-2449)などがある。御宿泉水の方は入浴のみも可。民宿が多く、昔はガソリンスタンドが経営しているお風呂さえあった。(現在不明)
また、湯坪地区から筋湯方面に行く途中には、「ひぜん湯」(疥癬湯)といって昔は皮膚病に効くといわれた温泉(単純泉)がある。(田中キャンプ場管理、内風呂と露天あり)ここは湧蓋山への南からの登山口になっている。

 



 湧蓋山の北には、また違う様相の温泉群がある。北から壁湯、生竜温泉、宝泉寺温泉、串野温泉、川底温泉がある。川底の「せせらぎの湯」(℡0973-78-8816)はおすすめ。入浴のみだが、男女別浴で露天風呂も充実している。そして、湧蓋山の西側には北から、岳ノ湯(混浴の露天風呂)、はげの湯(松屋旅館(℡ 0967-46-4549)の地獄蒸しは有名)、山川温泉、寺尾野温泉、奴留湯、満願寺温泉、田の原温泉、黒川温泉、大谷山温泉(トレーラーハウス アクトフィールド内℡ 0967-44-0525)、扇温泉、小田温泉などがある。紹介できずに残念。



番外編 1

馬子草温泉「きづな」 (廃業)
玖珠郡九重町田野下野1666−124
  • ℡ 0973-73-3517
炭酸水素塩泉
馬子草温泉きづな
 
 「きづな」は廃業しました。同じ場所に下の芸舞温泉(ゲイマーオンセン)ができました。貸し切り専用です。
芸舞温泉 湯守 「金獅子」  2020年9月15日再オープン
 

番外編 2


 山里の湯
大分県玖珠郡九重町大字田野1432-6
℡:0973-79-2516

含二酸化炭素-ナトリウム・マ グネシウム・カルシウム
-炭酸水素塩-硫酸塩・塩化物泉


筌の口温泉
山里の湯
筌ノ口温泉と同じくさびた鉄のにおいがする源泉掛け流しですが、おすすめはなんと言っても、炭酸泉であることです。炭酸の効用は筋肉疲労を和らげるだけでなく、我々中年にとってありがたい血管の若返り。動脈硬化の改善に効き目があるとのこと。そういえば花王のバブはそれで売れているわけですが、こちらの炭酸含有量はバブの比ではありません。40度と炭酸泉の割に温度が高めの割に、炭酸はきめ細かく、肌にびっしりまといつきます。もしかしたら、七〇〇温泉をも上回るかもしれないほどです。そうそう、換気のために窓は開けっ放しですが、そのため浴槽の水面が雨粒を受けたかのようにお湯がはねてました。最初、雨かなと思ったのですが、本日は曇りのはず。そうです。炭酸ガスがはねていたのです。これは初めての経験です。入浴料600円。
山里の湯(炭酸泉)入口
 山里の湯





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