南登山口から稲星・鳴子・白口・久住の九重満喫周遊コース |
(注)2018年8月10日時点でこのコース(久住山から赤川方面)の通行禁止は解除となりました。
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久住山、稲星山、鳴子山、白口岳。このうち後者3岳は九重の山の中ではどちらかといえば地味な山グループだろう。稲星は「星生新道」編で少し紹介したが、今回はその地味グループをさらに地味な登山口「赤川口」と「南登山口」から紹介したい。 車は瀬の本レストハウスを超えて、国道442号線(小国街道)を約15分行くと左手に国民宿舎久住高原荘が見える。その100m先を左折して、赤川荘へ向かう舗装道路を行く。車で5分で「登山者用駐車場」「入浴者用駐車場」「宿泊者用駐車場」があるので、「登山者用」に駐車する。 赤川から久住山の直登コースはそのまま赤川荘横の登山路を登ることになるが、今回は50mもとにもどって、「登山届け用紙」の箱横にあるゲートの脇を抜けて、林道を東へ進む。これが南登山口への道だ。 |
下の地図にポインタを当ててください。 |
2007年9月23日(日) 天気:曇り 一時晴れ 気温:27℃ 山頂24℃ 総行程:6時間25分 赤川登山口発8:15 − (15分) − 南登山口への分岐8:30 − (15分) − 猪鹿狼寺本堂跡、分岐8:45 − (51分) − 岩の休憩所9:36 − (34分) − 神明水10:10 − (15分) − 稲星山10:25 − (40分) − 鳴子山11:05 − (20分) − 稲星分れ11:25 − (20分) − 白口岳11:45 − 白口岳発12:10 − (31分) − 池の小屋12:41 − (24分) − 久住山山頂13:05 − (95分) − 赤川登山口駐車場14:40 |
赤川の駐車場から50m程度道を戻ったところの東側に登山届け用紙入れポストとゲートがある。ゲートの脇を抜けて、橋を渡る。コンクリートの林道である。 | ||||||
しばらくはだらだらとした上り坂。 | ||||||
道が大きく左にカーブするところの東側にこのような標識がある。左へ行くと赤川の泉源への道。まっすぐが「南登山口」へのトラバース道。まっすぐ進む。 | ||||||
上と同じ場所。こんな感じ。 | ||||||
結構整備された道である。赤テープが要所につけてある。一本道。 | ||||||
こんな標識も。 | ||||||
杉林を過ぎると、次はスズタケの道。少しだけうるさい感じ。 スズタケの道の次は笹の道。それほど邪魔にはならない。 |
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緩やかな登りとなる。段差はそれほど急ではない。 | ||||||
猪鹿狼寺本堂跡につく。スズタケに囲まれているし、先を急ぐので中の様子はわからない。 | ||||||
上記、猪鹿狼寺の奥に見えた祠らしきもの。 | ||||||
猪鹿狼寺本堂跡を過ぎるとすぐに、沢に出る。この沢を渡ったところから撮った写真。ここで一休み。これから本格的な登りにさしかかる。 このあたりにはフシグロセンノウがたくさんオレンジ色の花をつけていた。 |
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杉林を過ぎると、自然林の登りとなる。いわゆる「七曲がり」の始まりだ。何度となくジグザグを繰り返して、高度を稼ぐ。汗が噴き出る。 七曲がりの後半は登山路がV字に削られて登りづらい。岩のある展望台ぽいところで下界を見たがガスがかかっていて、視界ゼロ。 |
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七曲がりを過ぎると、ススキの草原に出会う。尾根道である。 | ||||||
上に見えるはずの久住山も中腹以上はガスの中。今日は展望は期待できそうもない。 しかも、先ほどの露岩展望台?であった自然観察員の人たちによると「今日の午後は雨かもしれない」と聞き、ややモチベーションが下がっている。 |
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稲星山の南に広がる尾根道を見る。気のせいか少しガスがきれかかっている。 | ||||||
草原の尾根道が続く。気温はまだ高いもののススキの穂が秋の到来を教えてくれる。今日は彼岸の中日。下界は29℃。 | ||||||
岩がごろごろした小さな広場で一休み。スポーツドリンク1g入りがうまい。やっぱりこんな時はこれが一番。 | ||||||
南登山道はアプローチが長い。今回は特に赤川発なので、ここまでで1時間20分かかっている。飴をなめつつ少しずつ登る。先は長いので、ペースを守っていく。 | ||||||
8合目あたり。岩に「久住山」と書いてある。久住山と稲星山のコルが見えてきた。 | ||||||
道がなだらかになってきた。2時の方向(北東)に稲星山山頂が見えてきた。すでに登山者が数人いるようだ。 | ||||||
登ってきた道を振り返る。 | ||||||
南登山道と沢水登山道の間の谷。中組牧場のあたりがかすんで見える。 | ||||||
コルが見えた。神明水が待っているぞ。 | ||||||
神明水付近に咲くリンドウ。 | ||||||
「神明水」1700mの山の中にこのような水場があることが信じられない。水量は少ないが、ウマイ! | ||||||
久住山と稲星山のコル。ここを北上すれば中岳へ至る。西へ急傾斜を登れば久住山。今回は、東へ進んで稲星を目指す。緩やかな登りである。 ガスっており、半袖では少し肌寒いほどであった。 |
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稲星山への道。 | ||||||
山頂近く。ここはいつも北からの風が強い。 | ||||||
稲星山山頂に祀られた観音像。拝んで本日の登山の無事を祈る。 | ||||||
このように、山頂の岩の真下に観音様はいる。山頂の岩は茶褐色の溶岩である。 | ||||||
稲星山山頂(1744m)から天狗ヶ城と九州本土最高峰の中岳(1791m)の双耳峰を見る。 | ||||||
先ほどからガスが消えかかっている。うれしい。白口岳が稲星とちょうど向き合うように座っている。 ただし、南の阿蘇や祖母方面は見えなかった。 |
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東側より登ってきた人がいたので、「鳴子からですか?」と尋ねると、「いや、白口からです。白口の登りは凄いですね!」と感心しておられた。鉾立からの登りはきついですからね。 | ||||||
このようにガスったり晴れ間が出たりの天気。こちらは久住山と右手に星生崎・星生山。 | ||||||
700m先の久住山もかすんでいる。 | ||||||
さて、鳴子山へ向かうため、稲星分かれ(沢水登山路と白口岳登山路、白口谷への道が交わる十字路)へ降りようとすると、ガスが消えてきた。 | ||||||
坊がつるまで見えてきた。 | ||||||
尾根道を東にとり、稲星分かれを目指すと、鳴子山へ連なる尾根が見えてきた。厳しそうだ。 | ||||||
「稲星分かれ」コルにつく。ここの標識は外れて地面においてあった。早めに修理してもらいたいものだ。 ここを南に降りると沢水(そうみ)への登山道。 |
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尾根道の左下(東側)には「片ヶ池」が見えた。緑色の水をたたえていた。 | ||||||
何となくいかめしい山のようだ。鳴子山は今回が初めて。 最初はススキなどの草原、次にノリウツギなどの灌木帯となる。 |
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岩の間を通る。岩は多いが慎重に歩けば、それほど危険はない。 | ||||||
振り返ると白口岳(右)が今まで見たことのない姿を見せてくれる。 | ||||||
岩の展望台からみた大船山、北大船山(8月に登ったところ)、そして左手に平治岳である。 | ||||||
白口岳の左側に中岳と天狗が見えた。 | ||||||
切り立った岩の横を抜ける。道はしっかりついているし、横は樹林帯なので緊張感はない。 | ||||||
ついに「鳴子山」(1643m)到着。稲星山から40分。山頂の標識がなくなっていた。山頂は見晴らしがよく、結構広い。 | ||||||
山頂から振り返ると、くねくねと巻いて登ってきた岩のピークが見える。名前はない。 | ||||||
稲星山の南面の断崖絶壁。 | ||||||
鳴子山山頂からすぐ南下にはこのようなこぶがまだ連なっていた。 | ||||||
再び稲星分かれに戻る。途中で岩の展望台を振り返ってみる。 | ||||||
ごらんの通り、結構晴れてきた。 | ||||||
白口岳へ向かう道から大船山を見る。 | ||||||
白口岳への途中から振り返って、南東を見ると、岩のピークと中央に鳴子山が見えた。 | ||||||
白口岳への尾根道。登りやすい。 | ||||||
白口岳山頂。山頂は広々としており、九重の主だった山々が一望できる。 なんとここは携帯電話がつながるのだ。 |
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ケルン越しに右が中岳、左奥が久住山。山頂は至る所にリンドウの花が咲いていた。 | ||||||
北に坊がつるが見える。 | ||||||
三俣山もすっきり見えた。 | ||||||
白口岳から降りて途中から右手へトラバースすればよかったのに、稲星分かれまで戻り、稲星の北面をトラバースする灌木帯行く。白口谷標識を抜けて、池の小屋を越えていくと御池が見える。その左手前に馬洗いの池があった。 | ||||||
御池(みいけ)はまるでピクニック状態。かなり多くの登山者が憩っていた。 | ||||||
空池を巻いてそのまままっすぐ久住分かれへ行きたい気分だったが(いってどうする?)、仕方なく南斜面をあえいで登り、久住山の肩につく。汗だらけでよっぽど疲れて見えたのか、何度か「あと少しですよ。がんばってください」と声をかけられる。親切心に苦笑しながら、山頂へ。いつもの通りの人混みでした。 | ||||||
久住山山頂から三俣方面の絶景を眺める。登りだしてから4時間50分。白口岳から55分。 眺めはいいのだが、人が多すぎて残念ながらここは落ち着けない。スポーツドリンクをゴクっと飲んで、すぐに下山にかかる。 |
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山頂の南面に赤川口への下山路が延びている。というより、真下に落ちる感じ。下りは膝にはきついが、ここは登りには使いたくない。ガレ場が連続するが、慎重に進めば大丈夫。 | ||||||
ちょっとした広場があったので、休憩。肥前ヶ城と扇が鼻の南の断崖。 | ||||||
広場から振り返ってみた久住山。赤川登山路から見ると「こんなに厳しい山だったのか!」と驚く。とにかく山頂直下は岩峰を縫っての急降下。 傾斜が緩やかになってきてからも赤川口まで長かった。久住山から95分で駐車場着。 |
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「一度は行かねば」と思っていた南登山路と赤川登山路の両方を使っての周遊コース。しかも登る山は地味な稲星、鳴子、白口。最後の久住山は登山客でにぎわっていたが、それ以外は静かな山旅でした。 意外だったのは、法華院から白口谷コースで登る15〜16名の中高年の元気なグループがいたことと、鉾立から白口岳経由で稲星に登ってきた三人組の登山者に出会ったこと。彼らは天狗と中岳もその後登り、中岳直下で再び顔を合わせることとなりました。皆さん元気ですね。 先週は宝満山に登り、今回このような九重南部の山々を周回できて満足感に浸っています。アプローチが長い分、ピークハンターの人には向いていないかもしれませんが、本当の九重を満喫するにはこのような道もたまにはいいかな、と思った次第です。 さて、次回は昔、朽網山(くたみやま)といっていた、3つの九重連峰(湧蓋山、三俣山、硫黄山)の一つ、湧蓋山の縦走。四季彩ロードや十三曲がりを越えて、大将軍あたりで見る姿でおなじみの湧蓋山を地蔵原から八丁原へと縦走します。(若干反則技あり) |
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