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久しぶりのミニ縦走
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新型コロナの緊急事態宣言下、自粛生活を続けていましたが、第5波も小康状態になるようで、10月からはひとまず宣言解除になる見込みです。しかし、様々な事情で九重で紅葉が始まる10月は山遊びができそうにありません。そこで、やむなく9月末に出かけることにしました。とかなんとか言ってますが、単に秋の野草に会いたくなっただけです。
今回の目論見は吉部から釣船草や鳥兜などに会うことです。運が良ければ、早咲きの曙草も拝めるかも。
【追加】前回より写真には著作権を示しております。よしなに。 |
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2021年9月25日(土) 天候:晴れ時々曇り 気温:22℃ 山頂17℃ 全行程:8時間2分
吉部駐車場 8:00 - 坊がつるキャンプ場 9:40 - 大戸越 10:28 - 北大船山 11:27 - 大船山 11:59 − 坊がつるキャンプ場 13:52 - 法華院温泉山荘 14:07 - 鳴子橋分岐 14:53 - 吉部駐車場 16:02
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今回のコース |
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吉部駐車場から吉部水口登山口へ行く途中にあったハガクレツリフネ。今年は出会えた時期が花期の終わりかけでした。 |
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苦しい10分間の登りを終えて、平坦な道になってくると、このサラシナショウマが静かに迎えてくれました。 |
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いい気分で歩ける登山路です。このあたりの道は大好きです。
左から鳴子川のせせらぎが少しずつ強く聞こえてきます。 |
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暮雨(くらぞめ)の滝を通過して、桂の甘い香りが漂ってくると、やっぱりありました。そうタンナトリカブトです。今年はちょうどいい時期に出会えました。かなりの数の群生が見られました。 |
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タンナトリカブト |
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これはiPhone12で撮った写真ですが、なかなかいい写りですね。 |
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登りだして1時間30分で坊がつるに到着しました。ちょっとガスが掛かっていますが、まずまずの展望です。ススキが咲き始めました。
バックは北大船山とその右奥に大船山(1,786.2m)です。 |
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振り返ると三俣山(1,745m)が薄い雲をまとって寝転んでいるかのようでした。 |
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何年かぶりに坊がつるから大戸越への道を歩きましたが、一人一石運動の定着のおかげで、登山道がかなり歩きやすく感じました。(昔は晴れていてもスパッツ必携でした)
もちろん、私も一人一石でぬかるむところまで石を運びました。さて、坊がつるから48分で大汗をかいて大戸越(うとんごし)に到着です。だーれもいません。 |
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6月の喧騒が嘘のようです。 |
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マムシグサが気味の悪い赤い実をつけてました。 |
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かなりバテましたが、北大船山近くまで来ました。心の奥で「イヨフウロが残っていないかなぁ」とかすかに期待していたものの、見事に打ち砕かれました。
その代わりにイタドリが紅葉を始めていました。バックは中岳とその右に天狗ヶ城です。 |
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北大船山です。バックに法華院温泉山荘が小さく見えます。 |
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ここまで来たらやっぱり大船山に登ることにしました。ガスが掛かって完全に見えなくなったり、このようにガスが途切れることもありました。 |
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大船山山頂です。岩の向こうに坊がつるがきれいに見えました。ここも野焼きをしてくれるおかげで草原が保たれているのですね。 |
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さて、山頂から約2時間で法華院温泉山荘に到着です。
なぜわざわざここまで来たかというと、吉部駐車場で払うべき300円がなかったのです。メモに「下山後払います。」と書いておいて、ここ法華院の自販機で水でも買って300円を捻出するためでした。PayPayばかり使っていると、いつの間にか小銭がなくなってしまうのですね。
そして、これはゲンノショウコ。至るところに小さな赤い花を咲かせていました。 |
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本日のお目当ての一つ、アケボノソウですが、何ということでしょう。訪問時期が早すぎて、ほとんど蕾でした。
それでは皆さん、さようなら!と肩を踵までおとしながら、トボトボと下山に向かいました。 |
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すると!
私を慰めてくれるようにリンドウが鮮やかに咲いていました。
ここで天声人語からの受け売りで、野口武彦のリンドウ賛歌を一つ。
「満目肅条たる枯野に滴る紫の鐘状花冠のしずくは、まさしくこれ秋の唯一の色どりではないか」
天声人語にはそのあと、
「リンドウの色の濃さ、鋭さには、人の心を騒がせるものがある。」と続いています。
慰められました。 |
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すると!
天はわれを見放さずという感がありましたね。なんとほんの僅かですが、開花したアケボノソウを見つけることができました。
まだ、咲き始めもいいところです。ラッキー! |
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可憐な星を身にまとっています。 |
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久しぶりに8時間以上も山で過ごして、疲労困憊です。しかし、期待していた以上の収穫に頬が緩みました。アケボノソウが蕾だらけのままだったら、2勝2敗でしたが、これでなんとか3勝1敗となりました。唯一の負けはイヨちゃんです。これは来年まで諦めましょう。
もう一つの収穫は、坊ガツルから大戸越への道が結構楽に感じられたことです。このところずっと、トラバース道ばかり愛用していたので、これからはこちらの道を愛用しようと思いました。
そうそう、下山後駐車場ではしっかりと300円を払わせていただきました。ところが、疲れがピークに達していたせいか、危うく財布をお金投入口付近に置き忘れかけました。車を出す前にチェックして、財布がないことに気づき、危うく難を逃れました。駐車場のおじさんがちょうど私の財布を取って、「はてさてどうしたものか?」という顔のところを、私が飛び込んできて、「あっ、それ僕のです!ありがとうございます。危ないところでした。」とお礼を言って受け取りました。人間、疲れると判断力が落ちますね。登山路の最後の急な下りでこけないように、こけないようにとばかり考えていたもので、気が抜けていたようです。
本日は帰宅時間が遅くなっていたので、寄り道せずにちょくで帰宅しました。
さて、次回は2021年秋の三俣山の紅葉の紹介です。 |
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